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zoom RSS 一阿の 「映画 聯合艦隊司令長官「山本五十六」 を観て」 E/6

<<   作成日時 : 2012/01/31 08:24   >>

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「山本が艦隊派から条約派へ変わった日」 私はかって、「統帥権」の話の時、「条約派」については後日述べる。と申しましたが、お分かりのやうに、「艦隊派」と言ふのは、英米に対して艦隊の比率を 高め外敵にあたらうとする侵略に対しての戦争容認派であり、今の言葉で言へば「右派」でせう。

これに対して「条約派」は国際情勢を冷静に観て、外交を主体として国を守る。所謂「Fleet in Being」(艦隊は存在することに意義がある) の立場をとる人達です。映画のなかでも堀 悌吉の言葉として出てきます。

米国に対する開戦反対派です。さて野村 実教官(先に詳細は説明)の本に戻りませう。「ロンドン海軍軍縮条約は昭和5年4月22日に調印されたが、山本が全権一行と共に北野丸で神戸に帰着したの は、6月15日であった。帰着の当日、北野丸船上から反町栄一に宛てて、「会議の成績に鑑み、汗顔の至りに御座候」 との書簡をしたためてゐのを見ても、山本がロンドン条約に不満を抱いてゐたことは明白だ。

山本達のブログナーハウスでの対立は、東京の海軍省と軍令部の対立に移行して行っ た。帰国した山本が、かっての海軍大学校時代の尊敬する教官であった海軍次官 山梨勝之進や、同期の親友である、海軍省軍務局長、堀悌吉が、気性の激しい海軍軍令部長・加藤寛治や政治的策動の多い軍令部長、末次信正などに、「統帥権 干犯」とのスローガンのもとに攻撃されたのを知って、どのやうに考へただらうか。

「統帥権干犯」について、・・・ この言葉を新造したのは、後に2・26事件の黒幕として刑死する北 一輝であった。もともと「統帥権」などと言ふ魔物に、海軍軍人は関心がなかったのだが、政争には絶対中立てあるべき海軍が、不用意に政争に巻き込まれて 行った。山本が帰国した時はすでに、加藤末次の軍令部の陣容は、谷口尚真 永野修身と代わり、山本帰国の翌日には第一班長 加藤隆義 第一課長 中村亀三郎も更迭され、及川古志郎少将 近藤信竹大佐が発令されて軍令部の課長以上は一新された。

堀はまだ海軍省軍務局長に残ってゐたが、山梨は末次と喧嘩両成敗となって軍令部出仕に退き、小林躋造中将があとを次いでゐた。帰国した山本が不在の六ケ月の間に起こった海軍中央部の変容ぶりに衝撃を受けなかったといふことはないだろう。純軍事的な考へ方と、交渉技術の上から条約調印に反対したのだが、政友会の代議士達が、未熟な軍事理論を振りかざして、倒閣の目的のためだけの論陣をはるのを、正視出来なかった筈だ。

山本は帰国後、病気と称して鎌倉の自宅に引きこもってしまった。一時は海軍を退くのではないかといふうわさも流れた。ロンドンで山本が妥協案に反対したのは、もう一押しすれば英米が潜水艦量で譲歩するのではないかといふのが主な理由であったが、山本が重視するやうになった航空兵力のことを考へると、条約調印が軍事的にはそれほどの大問題ではないと気づいた筈だ。気を取り直した山本に待ってゐたポストは、海軍航空本部技術部長であった。

やがて「日本海軍航空育ての親」と言はれるやうになる。山本がロンドンから神戸に帰着した昭和5年6月17日が、山本の考へ方が艦隊派的から条約派的に移行する分岐点の日と判定してよい。」 以上は私の分隊監事であり71期の生存者中のクラスヘッド(第2席)で あった野村実大尉の「天皇・伏見宮と日本海軍」 のなかの一節です。先にも書きましたが、彼は文学博士、日本学術会会員であり、文筆で生計を立ててゐるのではありません。(防衛大図書館長、教授) 大変冷静で公平です。

戦後70年間あまりにもひどい一方的な左翼の論調に慣らされてきた私はこの本を読んだとき、戦いに負けると言ふことの実感に曝され、何かが違うと感じつづけてゐた実態につきあたった気かしました。海軍が「統帥権干犯」なんて叫んだのではないのです自ら好んで真珠湾を攻撃したのではないのです。それは「聯合 艦隊司令長官山本五十六」の映画を観ればわかります。

そして何故井上成美校長が陸軍士官学校生徒との文通を禁じたのか。 それは海軍士官に政治の世界から断絶させ、本道に戻すためだったのです。井上はその後海軍次官になり最後まで戦おうとした右翼や陸軍と交渉しながら、命がけで終戦に持って行きます。終戦は、山本亡きあと条約派の総帥米内光政、そして時の総理鈴木貫太郎海軍大将の三本柱で行はなれたことは人口に膾炙して います。NHKや朝日新聞が如何に海軍を批判しやうとも、海軍の良心は条約派であり、日本の良心は海軍であったと私は思ってゐます。


(了)


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