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zoom RSS 一阿のことば 92 「美しい日本」 3

<<   作成日時 : 2010/06/04 08:15   >>

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一遍上人(1239〜1289)の熊野詣のことを書こうと思いますが、これは我々の先祖が如何に心豊かに仏教を吸収し、古来の神道と融合熟成していったかを知るよすがとなるからです。神道と一体の皇室こそが日本文化の中心なのです。

日本を占領したGHQはそのことを熟知していましたから、国を解体するためには皇室と神道を切り離し政教分離と称して、日本の心柱が朽ちてゆくのを待っているのです。勿論中国共産党は、米国以上に古代からの日本の神々を疎ましく思い、事あ るごとにこれを軍国主義と称して抹殺することに余念がありません。

さて国宝「一遍上人絵伝」は作り事でない、その当時の社会生活を後世に伝える第一級の資料になっています。聖戒によって創られた「上人」の足跡絵巻物語は、何気なく描かれていますので、当時の文化の実態を本当によく表しています。

例えばこの絵巻には夜の様が殆ど描かれていません。わずかに第五巻の巻末に、鎌倉を追われて片瀬で野宿した時に、柱松明を点して夜の明かりにしているさまが描かれています。それで考えられることは、一般民衆の生活には夜の明かりすら殆どな かったということです。それだけに夜の暗さが思いやられます。そして、昼の世界と夜の世界がはっきりと分かれていました。日が暮れると真っ暗になるのでそ れまでに夕食を済まし、あとはただ寝るだけです。夜の暗さが夜を神秘なものにし、おそるべきものにし、そして月の明かりが人を優しくしていったと言えなくもありません。

この絵巻には随分多くの乞食が描かれています。鎌倉(第五巻)相模片瀬(第六巻)信濃伴野(第四巻)近江関寺(第七巻)京都市屋(第七巻)・・・です。中には餓死した乞食の身体をカラスが啄ばむ模様まで描写されています。また顔を白布で覆 われた姿があります。これはたぶん癩患者でしょう。このような描写が多いのは、一遍を 中心とする念仏聖もそれに極めて近い生活をしていたということの証かもしれません。

さて、一遍聖絵第三巻に「文永十一年、高野より熊野に詣ずる」として、今日の話の場面が出てきます。一遍智真はこの熊野へは修験のために来るはずでしたが、超一、超ニ(女房と、幼い娘)を同行している為それも出来ません。ただ、「念仏札」 を人々に渡して「さあ、心にみ仏を念じて、南無阿弥陀仏ととなえなさい、救われるのです。」と語りかけました。

聖絵には、熊野の険しい山中の断崖の山路で対峙している長身の威厳のある僧と、下から登ってゆく一遍智真一向が描かれています。

かつぎを纏った上臈二人を従えた品格のある僧に、一遍は念仏札を渡しました。僧は立ち止まり、屹と一遍智真を見据えて、低い声で、だがきっぱりとこう言いました。「いま一念の信心おこり侍らず、うけば妄語なるべし。」  私は貴方の言うことを疑ってはいないが信じてもいない。こんな心境で貴僧の念仏札をうけることは、自分の心に嘘をつくことになるから受けられない。こんな体験は一遍にとって初め てのことです。信仰へ行くには疑いこそ大切な関門ですが、認識と信仰は違います。経典の教義の合理性を認めることと、魂の次元での救いとは無縁です。天台から真言の浄土教を、伝統的な修験の道を通して修行して来たとは言え一遍にとっては、真の宗教としての救いの問題として「信」が大きく問われたのはこの瞬 間でした。彼は絶句します。一遍さんは絶対絶命です。そこで彼は「信心おこらずとも受けたまえ。」と無理やり僧に念仏札をわたすのです。

そしてその夜一遍智信の枕元に熊野権現が白髪の山伏となって現れこう言います。
「融通念仏すすむる聖、いかに念仏をば悪しくすすめらるるぞ。御房のすすめによりて、一切衆生はじめて往生すべきにあらず。阿弥陀仏の十劫正覚に一切衆生の往生は南無阿弥陀仏と必定するところ也。信、不信をえらばず、浄、不浄をきらはず、そ の札をくばるべし。」 つまり「・・・おまえが勧めるから、一般衆生が極楽へ行けるのではない。それは阿弥陀佛のお悟りで一般衆生は往生できているのだ。 つべこべ言わずに、誰にでも、どんなところでも、念仏札を渡しなさい。」

一遍さんは目から鱗が落ちたように、ハッとします。それからの一遍上人は確然と布教救済の旅を続けるのです。

お気付きのように、時宗の開祖一遍上人は十三世紀に生まれ、支那から渡ってきた仏教によって開悟したのではなく、明らかに日本の故郷熊野で古来の神道の神の教えによって道を開くのです。熊野権現と言いますが、権現さんとは最初に皇統の危機 で申し上げた、本地垂迹説の神仏一体の姿です。聖徳太子が決断された道、は我々の先祖によってますます磨かれてゆくのです。

(続く)

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