「兵学校精神とキリスト教」(備洋会<海軍兵学校 広島県連合クラス会>2001年9月の講演より)③/7

 米国では、ローリン博士という旧約の大家と出会った。博士はこう言われた。「旧約には、神の言われたことと、人間が神が言われたと考えたことを、区別しないで、ワヨメル・エロヒーム(神が言われた)と書いている。従って、旧約を読むときは、神の言葉と人間が神の言葉であると考えたことを分けて(区別して)、読まなければならない。」そこで父は、民数記などで神が「女子供とを皆ごろしにせよ」言われたという表現は、人間の思いを神の意志とを一緒にしたのだな、ということが分かった。(古代イスラエルは、長い間戦国時代にあった。戦争が当たり前という枠の中で神を考えていた。)それ以来、この問題を研究し、従って聖書は新約聖書を中心に、イエス・キリストの言葉を中心にしなければならない、と言うことが分かった。

 キリストはマタイ5:44で「わたしは言っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。」と言われた。このキリストの言葉を中心に、旧約聖書を読めば、自ずからどこが人間が自分の思いを「神は言われる」と言ってしまったか、そして本当の神の御心はどこにあるかが分かってくる。そして、この問題について、第二次世界大戦中は、どこの国でも研究した者はなかった。戦前は二、三あった。ローマとイスラエルの学者が、それぞれラテン語とヘブル語で書いていた。

 先週もブッシュ大統領(*注)は、「今、世界は米国側につくか、テロリスト側につくかのどちらかである」などと言った。思い上がりも甚だしい。神の側に着く者はいないのか。これらの誤りは、聖書を正しく読めないことにある。

 武力に訴えずに世の中を変えたのはガンジーやマルチン・ルター・キングJr.だ。武力行使して無駄だったのはベトナム戦争である。共産主義撲滅を大義名分に、米国は参戦した。しかし、ベトナム戦争終結後、20年もすれば、共産主義は勝手に滅んだ。今やベトナムとは貿易だって出来る。米国は、特に太平洋戦争以降、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争と、戦争をするたびに、米国内の治安は悪化している。戦後、米国が軍事力を肥大化させたことを、神が祝しておられるとは思えない。米国への復讐を誓った父に、「復讐するは我にあり」と言われた神の正しい裁きは、そんな形で米国に及んでいるようにも思える。

 戦争について正しいことが言えるのは、米国大統領でもなく、その同盟国でもない。聖書が正しく読めるように真理を追及していった75期の佐藤陽二だ。それは「心に恥ずる者は出て来い」という、キリスト教のスタートラインをはからずも江田島でたたき込まれ、戦後はその江田島精神で神に仕えて来たことが、神に祝された結果である。


(*注) 2001年当時

― つづく -


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