一阿友人の 「原発事故」3 福島原発の今後(4)

◆地層処分
 高レベル放射性廃棄物は、非常に長期にわたる管理、または隔離処分をしなければなりません。国際的な原子力機関での話し合いでは、地下に埋め捨てにする「地層処分」が良い方策であるとされています。

 その理由として、長期にわたる管理の必要がない、自国内での処分が可能、地下は地表よりも自然現象や人間活動の影響を受けにくく、物質の移動が遅い、といったことが挙げられています。

 しかし、各国とも取り組みは困難を極めていて、欧米諸国では1970年代から処分地探しを始めていながら、2006年現在で処分地が正式に決まっているのはアメリカとフィンランドだけです。しかもアメリカは地元自治体の反対を押し切っての決定です。

◆日本の取り組み
日本は、原発を始めた当初、高レベル放射性廃棄物の地下埋設を想定していませんでした。しかし1976年に原子力委員会は、技術的な裏づけのないまま、地層処分することにしました。その後、処分技術の研究も行われてはきましたが、この問題が社会に問いかけられることもないまま、2000年の国会で地下300メートルより深くに埋め捨てにする法律が決まりました。原子力発電環境整備機構(NUMO)という組織が、処分地の選定から、処分場の建設、廃棄物の埋設、その後の管理まで行うことになりました。

◆地下処分の困難さ
 ひとくちに「地下に埋設」と言っても、地下数百メートルから1000メートルの深さに処分場を建設し、廃棄物を埋め、トンネルをすべて埋め戻すことは、多くの困難を抱える一大事業になります。

 処分場の建設は、直径6メートルほどの立坑を掘り、2キロ四方ほどの広さに、総延長100キロから300キロメートルにもおよぶ多数のトンネルを密に掘りめぐらす大工事です。処分場の岩盤を健全に保つために、トンネルは慎重に掘らねばなりません。計画では、建設開始から埋設開始までに10年が予定されています。廃棄物からは強い放射線が出ているので、埋設は無人の遠隔操作で行います。そのうえ重量物なので、1日に埋設できるのは数本がやっとです。4万本のガラス固化体を50年かけて埋める見込みです。これほど大規模にトンネルを埋め戻すのも初めてのことで、トンネルを掘った影響が残らないようにしなければなりません。これにも10年が見込まれています。

 これらの技術は、原理的には可能なことの組み合わせとはいえ、技術開発はこれからです。現に、岐阜県瑞浪市の日本原子力研究開発機構の地下研究施設では、立坑の掘削で予想外の湧水があり、建設することすら初期段階で難航しています。


(続く)

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