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<<   作成日時 : 2014/03/12 07:00   >>

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32年前、山中慎弥教授の大先達だった岡田義雄所長(阪大・微生物研究所)は話しを続けた。

「身体を作っている細胞は生殖細胞ではない。体細胞と言うもので、ここでは受精に当たる働きはない。どうすれば増殖させ得るか困っていた時、ヴィールスを使ってその染色体を重ね合わせると、いろいろの変化を伴って増殖することをつかみま得ました。」

これですと生殖細胞よりもっと自由度があることになります。細胞融合の技法を使うと卵子と卵子、 精子と精子でも染色体を利用して結合させることが出来ます。生殖細胞は体細胞の一種であり受精も細胞融合の一つです。

今までは実験遺伝学はなく統計遺伝学のみでした。実際に人を使って遺伝を研究しようと思うと、両親の完全に理解の下に子供を調べその又子供と言うように幾世代にもわたって研究を続けなければならない。理想的には生命の発生した35億年前に遡らなければならない。これは事実上不可能です。

しかし今 100兆個と言う細胞(人の細胞数)の組み合わせと40億人と言う地球上の人口と35億年と言う圧倒的な年月に少し接近する窓口だけは出来ました。すなわち、試験管の中で細胞融合の技術を使うと、個としては一人の人間の遺伝子を探ることが出来ます。

現在の細胞融合の技術とこの範疇の学問では母親の胎内でその嬰児の遺伝病を発見することも出来ます。又 結婚する人の間に遺伝病がある場合、それが発現するか否かの判断も出来ます。もし、悪い遺伝子がある場合それを正常に戻す方法も分かっています。

遺伝病の家系と正常な家系の区別と言うものはありません。遺伝病と言うのは、社会生活をする上でハンデキャップとなる病とされています。今では色盲は遺伝病の中には入りませんが遺伝病に入る種類は2000種あります。どこかの遺伝子が欠損している確率は正常な人も常に持っているので、2000の中で平均6つの遺伝子欠損の染色体を持っていることが学問的に実証されています。

ペアーの遺伝子が正常である場合、正常な遺伝形態をその細胞にとらせます。現代では従兄妹結婚は殆ど無くなりましたが、1/100,000 の確率で正常な人同士の結婚で遺伝病は生まれているのです。

地球上で生物が生まれて以来この遺伝病の発生するチャンスは無限にあります。しかも この遺伝子欠損を見事に補って来たのです。自然の驚異と言う外ありません。悪い遺伝子を後世に伝えまいとする自然の力、又 生物にとって環境に適応する強い遺伝子を安定させようとする力は全く不思議です。 それは圧倒的な時間と無数の細胞の組み合わせの中で行われて来ました。

私は父母の遺伝子欠損を補いつつ家系を絶やさない方法はあると思いますが日本の土壌は非常に感情的で、この種細胞融合の技術を「コピー人間」と言う言葉て゛簡単に一蹴してしまいます。ジャーナリズムももっと慎重になって欲しいと思います。―(昭和57当時は今日ほど細胞融合の知識は一般的でなかった上マスコミの浅はかさはあいかわらずであった。一阿) ―

今 試験管の中でやっているスピードで行えば35億年と言う圧倒的な時間も無数の細胞の反応もやや身じかに捉えることが出来ます。かって我々は自然から学びました。しかし今我々は細胞を試験管の中で増殖させその挙動を注視しておりますと「ああ、自然はこんな上手いことをしていたのだなァ」と言う具合に自然の秘密を会得することが出来ます。圧倒的な時間と無数の反応の中で本当に人間と言う生物がよく採れたなあと言う感慨に打たれます。我々の細い骨の一つ一つのほんの小さな穴にも皆かけがえのない意味があるのです。

生物は実に安定なもので、その中で人間は特に安定な生命体です。人間のこの安定度を保証する仕組みは実に素晴らしい。前にも申したように、ストレスが人間の前頭葉を発達させました。例えば腎臓からストレスを取り除くとあっという間に腎臓はその機能を失って腎臓でなくなってしまいます。ある機能が機能しなくてもよいとなると、あっという間にそのOrganはOrganでなくなるのです。「ストレスそのものが生きていると言うことだと言い換えてもよいほどです。」

人間と言うOrganそしてその不思議な細胞の組み合わせは、これ等のストレスに見事に耐えてて人間自身を更に有能なOrganへ昇華させようとしているほど安定しているのです。 大体、生物は「さぼり」です。ほっておくとさぼろうさぼろうとします。くどいようですが、人間にはギリギリまでストレスを与えておく方が良いのかも知れません。

それから最後に言いたいことは生命に関するかぎり「画一化が一番こわい。」と言うことです。遺伝子プールが如何に広いかがその生命体の安定度に結びつきます。遺伝子を画一化することは生命の滅亡に結びつきます。人間の知識の範疇で良い遺伝子のみを残し選び出そうとする作業を続ける限りこれは「地球」の滅亡に結びつくと思います。遺伝子プールは広いほど良い。これは「自然」の力です。

「人為」はいけない。今我々は「黴菌」より「人間」の方が遺伝子が多いことだけは分かっていますが何故そうなったのかさえ分からないのです。染色体はDNA ・RNA ・ある種の糖類・蛋白質等から成りたっていますが、DNA ・ RNA の研究は進みましたがむしろ染色体を構成する糖類や蛋白質の研究はまだまだ入り口です。

「さまよえるオランダ人」の言い伝へがありますが、私は「さまよえる遺伝子」と言いたい気が致します。」 岡田義雄教授は一礼して静かに段を降りた。期友は皆一様に感銘を受けた。32年前、2月17日、新宿三井ビル54階「レストラン メニュエット」での記憶である。岡田兄はもういない。


―つづく―

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