ガラス瓶に手紙を入れて

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zoom RSS 一阿の 「こけし」 Z

<<   作成日時 : 2014/03/09 07:58   >>

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「私は海軍兵学校75期の生徒です。終戦後熊本で百姓をしてをりました。」 岡田義雄兄は語り始めた。大阪大学 微生物研究所 所長 岡田教授である。昭和57年2月17日、当時我々は各分野で卓見をもっているクラス メートの話を聴く会があった。

彼は続ける。「その後、親戚をたよって上阪し大阪大学に入りました。大学ではヨット部に入りヨットばかり乗ってゐました。友人達と麻雀をするのに話の分かる教授がゐて、よく部屋を貸して呉れました。こんな義理があったものですから、微生物研究所から引っ張られた時断りきれなかったのです。

自然科学とは、人が「自然」に働きかけて問を発すると自然が答えてくれる。それを解説することだと考へます。第三者的に生物を見る。細胞に対しても同じです。だからこれは虚像の世界です。

しかし最近Biotechnology という言葉が氾濫していますが、企業が利潤追求の為企業化しやうとし、その可能性から実像の世界へ入ろとしてゐるもので、これは人間の一人よがりと言へませう。自然科学者は一歩下がって物を見る必要があります。Biotechnology を進めて行くに当たって「生きてゐるということは、どういうことなのか」をちゃんと理解した上で出発しないと、原子爆弾の時のやうにまたほぞを噛むことになります。

私は基本的にはBiotechnologyは「生産性」という概念と結びつかないと思ってゐます。生物は一つのことに目一杯力を集中出来る能力を持つてゐます。人もご多分にもれずその時代で目一杯の努力を重ね、その頭脳の前頭葉のfieldが一杯になると、ストレスを起動力として新しい広がりを持つチャンスを与えられて来ました。このストレスが前頭葉を発達させるモーティヴになって来たのです。

あの海軍兵学校時代に感じてゐた「生きてゐる」ということの実感をもう一度確かめて見たいのが、僕の望みです。Biotechnologyもその範疇に入ると思うがApplicationのところだけが先に出てゐる今の風潮にはついて行けない。さて、東洋医学は観察の学問であり西洋医学は実験の学問だとよく言われます。西欧では医学の為に色んな動物を実験材料に使って来ました。東洋的な発想法ではそんなことはおこがましくて、とても考えられなかったのです。

西洋医学は長足の進歩を遂げました。しかし大変難しい問題に遭遇するのです。人間と動物は確かに非常によく似てゐる。しかし人間の病気を全部動物に置き変えることは出来ません。個人単位の遺伝的な病気は一般実験動物からは分からない。表面非常によく似ている実験動物をいくら研究してみても遺伝という要素を入れなければ正確に病いの挙動を分析することは出来ません。

この時人間を構成している細胞を使おうという流れが起こりました。如何なるものも、例えば人間の大脳でも細胞以外の何者でもないのです。それは18兆個の細胞から構成されている。細胞を培養しますと一つの生物のやうな動きをさせることが出来ます。人間の中に、そんな独立の単位が無数に集まっていてしかも一個の生命体として非常にsimpleな対応が出来ます。

身体の中では統制のとれた働きをし身体の外に取り出すと、その一つの細胞はまるで一個の人間のやうに独立して一人歩きをする。本当に不思議なことです。その細胞の一つ一つが遺伝的な性格を持っているのです。人間の身体は約100兆個の細胞から成っていますが、その全てにお父さんとお母さんのcompleteな記憶が刻印されているのです。統制のとれた人間の中の細胞の動き、多細胞動物の細胞の秩序をcelles sociology(細胞社会学) と呼びますが、この集団から離猿のやうに別れたものが「癌」と呼ばれるものです。この細胞は本来増殖してはいけない人間の身体の中で、ふらふら増殖を始めるのです。従って多細胞動物には全て「癌」になる可能性が含まれているわけです。」

専門でない我々期友の前で、彼は分かりやすく説明を始めました。続きは明日にします。

この年に彼は期友岩崎俊一兄と一緒に恩賜賞を貰い虎ノ門の講堂で記念講演をします。この年は二人まで75期で後は桑原武夫だったと思います。昔のことですが、不思議に覚えているのは二人共同じ趣旨の話しであったことです。

Human the unknown(人間この未知なるもの ・アレキシス カレル) を愛読したこと。それから 「過去の理論の延長線上には何もない。私の仕事は直感と実験の繰り返しだった。」ということでした。私はこの畏友の話しを聞こうと最前列に座り、ノートをとったものです。桑原さんの話しが始まると失礼を詫びながら席を立ちました。俳句の第二芸術論には関心がなかったからです。

岩崎博士(当時東北大学工学部教授)は垂直磁気記録方式を発明した(ソニーのテープ)ことで有名です。最近身辺整理をしていたら、昔の手帳がでてきたので、覗いてみると岡田義雄兄の話しを要点のみ写してありましたので書きました。科学の知識はなく覚束ないのですが、中らずと言えども遠からずと思っています。凡そ今日細胞学を研究している人は岡田博士の耕した畑を踏んでいる筈です。彼がノーベル賞を貰わなかったのは国際的な政治バランスによると思っています。

しかしそんなことはどうでも良い。個人的なことではなく、戦前の海軍兵学校の知的レベルは非常に高かったということです。旧制中学校のトップは一高(第一高等学校)へ行くか海軍兵学校へ行くかしました。良かれ悪しかれ我が国は民政と軍隊の両輪でバランスをとっていました。

しかし敗戦と同時に海軍兵学校は廃絶され軍隊は消滅しました。そしてティピカルにいうなら、旧制一高だけの国家の運営になってしまいました。我々は国というものはこんなものだと思っています。しかしそうではないのです。地上から空を見上げると雲は見えます。

しかし雲の中に入ると見渡す限り白銀の世界でせう。国を守る軍隊は必要なのです。暴力装置ではありません。資本の道具ではありません。只でさえ世界中は日本が軍隊を持ち国力を蓄えて行くことには反対です。それが、自国の中に反軍反日の癌細胞を持っていたら成るものも成りません。


―つづく―

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