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zoom RSS 一阿の 「蝉時雨」

<<   作成日時 : 2011/04/14 08:01   >>

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「蝉が庭の桜の木から湧くように沢山鳴いていたわね。」と従姉弟が言った。92才である。腰を打って入院している。見舞いに行った。目は見えない。戦前の話が出来るのは私しか居ないので、心待ちにしている。

昭和10年ころ幼稚園から小学生であった親戚友人は殆ど亡くなった。「屋根の上の物干し台から両国の花火が見えたね。」と私は言った。家は蒲田にあった。その頃駅から少し入ると殆ど田んぼであった。

話は東北大震災の話しから自然に、あの東京大空襲のことに及んだ。「待避していた防空壕から私の部屋が見えるの。焼夷弾が落ちて部屋の窓から煙が出てきて、それからパッと火の手があがるの、父がフランス土産に買って呉れたジュモウのお人形も、スタィンウエイのピヤノも思い出の写真集も着物もお洋服もみんな焼けて仕舞うの。とても悲しかったわ。」
私は思った。「戦争は火しか持っていないが、自然は火と水と両方を持っているんだナ。」と。

自然は怒ると最低戦争の二倍の力がある。(本当は無限大の力だが)。菅さんはこの力に立ち向かうのに、最低、戦争に立ち向かう覚悟を持っているのだろうか。自分のこと、政権のことしか頭にないのではないか。

非常事態も宣言せず、一国の長として自衛隊(昔は軍隊)を使う使い方も知らず、思いつきで、右へ行け左へ行け、あれしろ、これしろ。自衛隊はたまったもねではない。作戦がないんだもの。自衛隊の方々は命がけで国の為被災者の方々の為職務を果たされるであろう。しかし上に確とした戦略がなければ、自衛隊・消防 警察の一人一人疲れ切って仕舞うだろう。

作業服を着ていれば好いと言うものではない。あの大東亜戦争の終末、連合艦隊がレイテを目前にして、謎の反転をやったのは栗田長官が三日三晩殆ど休息もとらず、艦橋に立ち尽くして、指揮を執った疲労による判断の混濁にあったと言う人が有るほどだ。

小沢治三郎中将が全軍決死で敵ハルゼーを引きつけているのに、例え情報不備とはいえ、あのバカな反転さえなかりせばと思うことが今でも度々ある。反転せず初期の作戦通りレイテへ突っ込んでいれば、上陸作戦中のマッカーサーは死んでいたかもしれないのである。

勿論これは愚にも付かないタラレバの話しである。しかし国を護ると言うことはことごと左様に、恐ろしいまでに厳しいことなのである。菅や仙谷、枝野や辻元、戦争を知らないボク達の観念のお遊戯によって、祖国の復興が一歩、一歩遅れて行くことが心配でならない。

話は変わるが、病院のベッドで従姉弟は見えない目を見開くやうに言った。「だから私はアメリカは嫌いよ。」 あの蒲田の空襲のことを言っているのだ。「支那はもっとイヤだけれどね。」

92才の老女は、今日は元気だ。彼女はいまでも昔住んだ蒲田の路地の天ぷら屋の薩摩揚げの味を克明に覚えている。しかし娘が今朝見舞いに来たことは忘れる。ただ素晴らしいのは、彼女は、アメリカが嫌いだと言って直ぐ支那に惚れない、彼女は日本が大好きなのである。

私は「伯母さんは102才まで俳句を作ったんだから、それまではがんばらなくっちゃね。」と言った。彼女は頷いた。私は安心して帰途についた。遠くみちのくで難儀してをられる方々のご健康をこころから祈ります。震災で亡くなられた方々のご冥福を祈ります。
合掌

(「蝉時雨」 了)

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